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2015/12/30 UP

  • Interview

多彩なシナリオをお客様に届ける縁の下の力持ち──ドラマ型アプリで業界を牽引するボルテージの執行役員が語る、エンジニアの本分

スマートフォンの普及によって、人々のインターネット接続時間は長くなり、アプリの利用者も急増した。市場が大きくなった一方で、開発者の数も増え、モバイルコンテンツ業界の競争がどんどん激しくなっている。そんな状況の中、ヒットタイトルを出し続け、創業からわずか15年で年商100億円の売上高を稼ぎ出すまでに成長した会社がある。主に女性向けの恋愛ドラマアプリを制作する、株式会社ボルテージだ。
同社は「恋愛と戦いのドラマ」をテーマに、ストーリー性を重視したコンテンツを提供している。お客様からの評価は高く、同社アプリの累計利用者数はすでに4000万人(※1)を突破。現在は男性向けサスペンスアプリや、世界中の国々に配信する海外向けタイトルの事業も手がけている。そんなストーリーコンテンツのリーディングカンパニーとも言えるボルテージで、システム開発のマネジメントを担う執行役員の玉井氏より、システムエンジニア(以下、SE)とはどんな仕事なのか、またどんな学生を求めているのかを伺った。


[ PROFILE ]

玉井謙介(たまい・けんすけ)
1981 年生まれ。2008 年、BtoB の開発サービスを行う会社から、株式会社ボルテージ へ入社。占い、着メロコンテンツや恋愛ゲーム、Android やiOS アプリの開発運用を担当。2013 年より執行役員となり、アプリシステムの開発や技術研究の部門を担当。


エンジニアの技術力がヒットを左右する

社会のIT化が進み、インターネットや電子機器は生活の中でますます身近となり、さまざまなサービスが生まれている。プログラミング言語を駆使して、それらのコンピューターを動かすためのシステムを作り上げる仕事がSEだ。理系の就職先として根強い人気を誇るSEだが、ボルテージのSEは、どのような仕事をしているのだろうか。玉井氏は「ボルテージの技術部門は2本の柱で成り立っている」と説明してくれた。

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「まずひとつは開発系エンジニアです。多彩なシナリオを楽しむ『ドラマアプリ』の根幹であるシステムを構築し、さらには配信・運用にまで携わります。そしてもうひとつはインフラ系エンジニア。コンテンツの基盤となるネットワーク環境を支える仕事をしています。ボルテージは『ドラマ』で新しいエンターテインメントを創造する企業ですが、どれだけ優れたシナリオやキャラクターがあっても、お客様がストレスなく楽しめる仕組みがなければ感動は生まれません。近年のアプリはビジュアルのクオリティが高く、データ容量も大きい。操作性が高く、ストーリーに自然と感情移入できるようなシステムを構築することは非常に重要なんです。エンジニアの技術がヒットを左右するといっても過言ではないでしょう」

現在は技術部門のマネジメントを担当する玉井氏。2008年に入社してからは、プロジェクトを管理・運用する立場で、主に開発系エンジニアたちと一緒に仕事をしてきた。具体的にはどのようなフローで仕事を進めていたのだろうか。

「まずはディレクターがシナリオやキャラクター、盛り込みたい機能などの企画をまとめます。次にエンジニアと打ち合わせをしながら設計。機能追加の相談や、実現性も加味しながら定期的に打ち合わせを続けて、そこからスケジュールを設定し、プログラムを書いていきます。ケースによって異なりますが、新規コンテンツをひとつ完成させるのに、大体エンジニアが10〜15人くらい必要になります。モバイルコンテンツの場合、アプリをリリースしてもそこで終わりではないんです。むしろ、リリースした後の運用の仕事がメインと言えるかもしれません。常に運用上の課題を分析し、解決策を考えてアップデートを積み重ねていきます。最近はシステムサイドだけでなく、売上にかかわるような制作サイドの課題に踏み込むことも多いですね。クライアントやお客様のニーズは絶えず変化するので、それに合わせてSEの仕事の幅もどんどん広がっていっています」

仕事の醍醐味はお客様からの率直なレビュー

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日々の仕事の中で、どんなことにやりがいを感じるのか――玉井氏にそんな疑問を投げかけると、いくつもの答えが返ってきた。中でも語気が強かったのは、仲間と共に高いハードルを超える瞬間の話だ。
「ディレクターからハードルの高い機能の実装を依頼されると『やってやるぞ!』という気になりますね。そして、その要望に応えられた時の達成感は、かけがえのないものです。仲間たちと一致団結して期待以上の成果が出ると、本当に嬉しいです。最近の例では、ボルテージのほとんどのアプリの根幹である“ストーリー再生エンジン”の大幅バージョンアップですね。もともと恋愛ドラマアプリの画面は、紙芝居のように一枚絵が切り替わっていくだけのものが主流でした。それが最近では、Live2Dやエフェクトといった動きがあるものが標準になってきていて、アプリ上でなめらかに動くリッチなコンテンツが求められるようになってきた。それを“ストーリー再生エンジン”のバージョンアップによって実現できたんです」
仲間たちと力を尽くして作り上げたものが、社会で評価される――「一番うれしいのは、お客様からポジティブなフィードバックをもらえた瞬間」だと、玉井氏は語る。
「この会社に入る前は、BtoBの受託開発をするシステム開発会社に勤めていて、主に金融機関のシステムや営業ツールの開発に携わっていました。そこからボルテージへ出向することになって、初めてBtoCのアプリ開発に携わることになって。自分の施策の反応がすぐに返ってくるのはとても新鮮でした。クレームがあって反省することもありますが、お客様から褒めていただけた時には、社内で評価されるよりも大きな喜びを感じています。この気持ちはエンジニアに限らず、ディレクターやデザイナーなど、どの職種でも同じように持っていると思います」

時代に取り残されないために必要な「柔軟性と積極性」

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玉井氏は開発の指揮を執るかたわら、自社の採用領域も担っている。今、現場ではどのような人材が求められているのだろうか。
「一緒に働きたいと感じるのは、自分の意見をはっきり言ってくれる人、そして発言したことに対して主体的に行動をする人ですね。昨今ではエンジニアでも『品質を上げるために開発規約を導入しましょう』『最近流行っている技術を使えばこれだけ工数を削減できます』といった提案力が求められているので、受け身で仕事を待つスタンスではいけません。弊社では月に1回ほど、各社員が経営陣の前でプレゼンをする場があるんですよ。私が入社したころは、経営陣を含めても20人くらいだったかな……まだ会社の人数が少なかったので、週に1回はプレゼンをしていました。年次や職階に関わらず、経営陣からは容赦のないフィードバックが返ってきたものです。しかし、そんな“提案文化”があったおかげで、仕事に対する主体性は自然と高められました」
“主体的な提案力”に加え、とりわけエンジニアには“新しい技術を取り入れる柔軟性”が必要だと、玉井氏は続ける。

「たとえ自分の得意分野とは違う領域の仕事を振られても、技術の幅を広げるために柔軟な対応ができる――そんなエンジニアが、これからの時代は求められると思います。この業界は本当に変化が激しいんです。現在、弊社では主に『Unity』というゲームエンジンを使って開発を行なっていますが、このエンジンは2~3年ほど前にはほとんど使われていませんでした。常に新しい技術に目を向けていかないと、時代に置いていかれてしまいます。

また、新しい技術をキャッチアップするだけでなく『エンジニアとして、今後どのような仕事の仕方をしていくか』と俯瞰的に考えることも重要です。例えば、ただコーディングをするだけでなく、付加価値をつけられる人材になること。ディレクター的な視点でKPIを達成していくのか、デザイナー的な視点でビジュアルの質を上げていくのか、それともマネージャー的な視点で部下の育成に力を入れていくのか……。SE業界の構図として、ただコーディングをしているだけでは評価が上がらない現状があります。自分の将来のためにも、いろいろな視座を持って、さまざまな仕事に挑戦してみるべきでしょう」

一般的にエンジニアというと、専門的な知識や経験が問われるイメージがあるだろう。しかし、玉井氏は「プログラミング未経験だとしても、エンジニアとして活躍できるチャンスは十分にある」と言う。
「『プログラミングをやっていた』と自信満々で語る学生でも、まだまだ仕事にはならないレベルの場合がほとんどですし、学生時代に学んだ言語を必ずしも業務で扱うとは限りません。できるエンジニアを目指すのであれば、学生時代にはプログラミングだけを学ぶよりも、たくさんの人と関わって対人スキルを磨いてほしいですね。エンジニアだからといって『ただパソコンに向かっていればいい』というわけではなく、結局は人と人のつながりで仕事をします。接客業のアルバイト、大学のゼミやサークル……考え方の違う人と数多く接することで、自分の価値観や視野は自然と広がっていきます。そういった経験は、就職した後にもきっと活きてくるはずです」
多様なシナリオやバラエティあふれるキャラクターたちが、多くの女性たちを魅了している恋愛ドラマアプリ。夢のあるコンテンツは、それらを縁の下から支えている技術力があってこそ、お客様の元に届けられる。アプリに限らず、今や私たちが触れているたくさんのコンテンツや機器の根幹を、エンジニアたちが支えていると言っても過言ではない。玉井氏の指摘した“提案力”と“柔軟性”、そして“対人スキル”を磨いていけば、あらゆる業界から必要とされる人材に近づけるだろう。

※1.ボルテージが提供中の、携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク) 公式月額サイト登録者数、SNS プラットフォーム(GREE、Mobage、mixiゲーム、dゲーム、Ameba、Facebook、自社プラットフォーム、女子ゲー) 向けソーシャルアプリ登録者数、およびAppStore、GooglePlay で提供中のアプリのインストール数、各タイトルの合計数
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